医院開業を決めた場合、いつ開業するか
医院開業を決めた場合、いつ開業するか。 よく開業希望の先生とお話しするのが「医院開業を決めたら早いほうがいいですよ」と言います。当然「なんで?自己資金をもっと貯めてからの方がいいんじゃないの」って話になるのですが。実例からして10年前に開業した開業医の先生と、5年前に開業した開業医の先生、3年前に開業した開業医の先生、最近開業した開業医の先生では遅く開業された先生がやはり苦労されています。 ご自身の準備(スキルを含めた)の問題が医療人として大きな割合を占めるものであれば、そちらを優先すべきでしょうが出来ることなら早く開業すべきと思います。特に医院の開業は設備投資に資金がかかります。今後さらに医療費抑制が強くなる前にある程度の早期投下資本回収を考えた方が、ベストだと思うのですが。 また、「しかし資金が」というお話もよく出るのですが、確かに開業スタイルの選択しが狭まる可能性はありますが、最近は少ない資金での開業スタイル(継承開業や建て貸しなど)も増えてきていますし、開業スタイルによほどのこだわりがなければ出来ると思います。 また、科目によって何歳くらいの開業が多いのかといったご質問もありますが。全体的には40歳前後の開業が一番多いかと思います。 また、開業時期を考える場合考慮しないといけないのが、「スケジュール的にどれほどかかるのか」、「医局のルールで1年先になる」、「科目の特性として冬前がいい」などです。 「スケジュール的にどれほどかかるのか」これは開業スタイルによっても違うのですが、ざっと新築開業で1年、テナント開業で半年、継承開業で4ヶ月といったところでしょうか。もちろんもっと少ない時間でも開業は可能ですが、やることはいっしょですので半年かかるものを3ヶ月の密度でやったということもありいろんな意味でリスクも増えてきます。 「医局のルールで1年先になる」これは各医局によりいろいろあると思いますが、最終的に対処円満にすることが大切なのではと思います。しかし、最近はスーパーローテーションの関係もあり今まで以上の調整が必要になるケースもあろうかと思いますのでこちらも早めの対処が必要かと思います。 「科目の特性として冬前がいい」これは、毎日患者を診られている先生のご説明する必要はないかと思いますが。内科なら冬場を迎える前に地ならしで秋開業や、耳鼻科は花粉症の時期に間に合うようなどです。 基本的に医院の開業の意思が固まったら、善は急げだと思います。 |