金・・・いくらかかるのか。いくらかけていいのか。

 お金に関しても切りがないくらいにいろいろあるのですが、医院の開業特にスタート時の判断という意味で医院開業にあたって、お金がいくらかかるのか。またいくらかけていいのか。といういことが気になるところかと思いますのでここをまずポイントとして簡単に述べていきたいと思います。

これについては科目によって当然違いますが、一般的に言われているのは年間売上高≧初期投資(運転資金含む)なら大丈夫といいます。例えば、ある県の話ですが内科の平均年間売り上げが7000万円弱だそうです。これは一戸建てもテナントも含めた売上高だそうです。専門にもよるでしょうが内科テナント開業で年間売り上げ6000万円としたら6000万円以下の投資で計画を立てないといけないということになるでしょう。

しかし、もう一つ注意しないといけないのは県の平均売上以上の診療圏(一般的な診療圏)より上の診療圏でないと現実味がなくなるといったところでしょうか。たとえば開業される先生が内科として(やることにより単価は変わりますが、循環器系は高くなるが薬が多いなど)仮に単価5000円として、営業日数を月23日*12ヶ月=276日とした場合、6000万円/276日/0.5万円=43.5人ということになります。それ以上の診療圏で開業した場合の投資で6000万円以下といったところでしょうか。
ただ、自分は法人化(法案改正の案が出ており注意必要)にするくらい、税引き前の利益で3000万円くらいは欲しいとか、有料のコンサルタントに依頼するのだからそのくらいいきたいと言われる方は逆算でその数字がでるくらいの診療圏を物件意思決定の判断にされてはいかがでしょうか。最終的には先生・スタッフの努力が地域に認知・共感されるかですが、パイは当然前提になってきますので。

但し、今後の医療行政の変化により年間の売上高や収益に影響を及ぼすことは当然のことのように考えられますので、今後の開業はこの金額からさらにおとして、そしてどこをどうやって落とし(ただ予算を削るだけでは患者サービスが軽視されマイナスです)、また逆にどこにお金をかけるかを考えたほうがよいと思います。