何から始めるか。自分がやりたいことがあるか。

 医院開業を意思決定した後何から始めるかですが。

この場合、まずよい医院開業を実現するために最初にやることは医院開業に関する基本情報を得ることではないでしょうか。これから出てくる様々な事に対し、一つ一つお金が伴う意思決定をしていかなければなりませんし、判断基準となる情報がなければ間違った選択をしたり、チャンスを逃したりしかねません。
本当の意味で医院開業される先生の身になって親身になって協力してくれるパートナーがいればよいのですが、ビジネスが絡んだりする場合業者とのメリット・デメリットは相反することもありますし、相談する方の経験・能力により開業そのものにも大きな影響が出てきます。また、相談する人が口だけではなく本当に経験・能力・進め方など理にかなっているかなどは先生ご自身がある程度の基本的な医院開業の知識がなければ判断がつきません。もちろん深入りする必要はないのですが(本来医院開業後の患者への対応に知力・労力をかけるべき)、ベストの医院開業をするためにはやはり医院開業に関して基本的な情報は必要ではないでしょうか。

その情報源としては、このクリニック開業.comで公開している情報のみではなく、複数社の医院開業コンサルタントのホームページを見たり、積極的に様々な会社などの開業セミナーや開業相談会に出席してみることや、実際開業されているDrに話を聞いたり(本音を引き出すことが重要です)して、ご自身が納得できる情報や情報先を確認していかれればいいと思います。

それともう一つスタートするためにやるべきことは、医療理念を策定することではないでしょうか。これは今後の医院開業の流れの中で重要な役割を果たします。つまり計画の柱を立てるためです。これを基に医院開業の戦略に反映させたり、建物・内装、や医療機器購入、並びに広報活動やスタッフ教育に織り込むことで計画的、且つコスト・時間的にも無駄を省くことが可能ではないかと思います。

なかでも非常に重要なのはこれにより医院の魅力度に違いが出てくるのではないかと思うことです。盛業されている開業医の先生方には「医療理念なんかないよ」などと言われる方もいらっしゃるのですが、お話をしてみるとしっかりとした理念・考え方・信念をもっておられ、実際にあたりまえのことと(意識せず、これが理想かも)して実践されていると感じることが非常に多くあります。

開業コンサルタントの話でよくでてくるのは、診療圏内に推定患者何人、競合何件、そのうち吸引できる患者は何人という話があると思いますが、とくに吸引患者の数はコンサルタントの経験・競合の情報・スキルによっては違いがでてくるところかと思います。
現実は自院の地域での魅力度(疾患別も含め)によって吸引患者数は変わってきます。これは競合医療機関の情報・評価が必要なのですが、マーケティングの手法としても、数式で確率として出せます。しかし、その確率つまり魅力度を上げるのは先生やスタッフの努力だったりするわけですが、その根っことなるのも「医療理念」だと思います

このように医院開業する前も、開業した後も「医療理念」はご自身の城となる医院の柱になると思いますので、最初に策定すべきことと考えます。